夜勤のある看護師のシフトについて

入院設備のある病棟に勤務する看護師は、毎月のシフトによって勤務が決められるのが一般的です。クリニックや病院の外来勤務であれば、平日の日勤のみというケースが多くなりますが、病棟勤務の場合は24時間体制で患者さんの看護に当たっています。そのため、看護師は交代で患者さんの看護に徹するシフト勤務に対応しなければなりません。

そんな病棟看護師のシフトの具体例は、2交代制と3交代制の2つに分けられます。この他、看護師一人ひとりの事情によっては、日勤のみや夜勤専属というケースもあるようです。2交代制か3交代制は病院によって異なりますが、夜間帯の救急搬送が多く、患者の容態が急変しやすい急性期病院や救急病院の場合は、3交代制にしているケースが多いと言われています。その理由は、2交代制の場合は仮眠や休憩が設けられているものの、夜間も忙しい病棟の場合はゆっくり休憩をとる暇がないのが現状で、3交代制にした方が効率的に業務をこなせるからです。

一方、夜間帯が比較的落ち着ている慢性期病院やホスピスなどは、2交代制になっている場合が少なくありません。その他、深夜帯の通勤が難しい看護師が多い病院も、2交代制にしているケースが多いようです。

とはいえ、日本では看護師の勤務においては72時間ルールが法律で定められています。これは、看護師の夜勤時間が過剰にならないようにするためのもので、一人あたりの看護師の夜勤時間を、平均で月72時間程度にするというものです。しかし、夜勤に入れる看護師が少ない場合は、この時間をどうしても超過してしまうケースが少なくないようで、医療機関の課題になっています。